朝日新聞の記事より
最新治療 あの手この手「レーザー使い子宮温存」
子宮筋腫の症状がひどくなり、「子宮全摘しかない」といわれた患者が最後に頼るのが広尾メディカルクリニック(横浜市鶴見区)だ。斎藤敏祐院長は3250人を手術した。半数以上が未婚女性で初期の5人以外は子宮を救えた。このうち196人から手術後に出産したと報告が寄せられた。
斎藤さんは88年から子宮温存手術を専門にしている。以前は子宮がんなどの婦人科手術が得意だったが、“魔法の光”レーザーに魅了された。最初は都内で開業し美容分野でも腕を磨いたが、レーザーが手術の出血を激減するのに着目、妊娠を望みながら筋腫で子宮を失う女性を助けたいと考えた。
正常な子宮は鶏卵大で60~80グラム。その筋肉中に何百何千の筋腫の芽ができ、次々と成長する。筋腫の周囲には細い血管が密集している。通常の筋腫核摘出手術では出血や術後感染症の危険が高い。大きな数個を取っても残した芽が成長してすぐ元通りになる。
斎藤さんは炭酸ガスレーザーで出血を抑えながら筋腫核群をていねいに取り、芽も成長しないよう焼く。平均3時間、長いと7時間もかかる。筋腫の重さは合計500グラムから1キロが普通で、最高6キロもあった。筋腫に似た腺筋症(内部にできた子宮内膜症)も同様に摘出する。
婦人科医は「子どもを産まないなら子宮は不要。がん予防にもなる」と全摘を勧める。しかし、斎藤さんは「全摘後は卵巣機能も衰えるし、内臓下垂や心身症もある」と批判的だ。
入院は5泊。自費のため治療費は230万円と高額だが、ホームページを見た女性の予約で来年4月までいっぱいという。
朝日新聞 2003年8月23日号
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